なぜ高齢者は水分補給が必要か
このページでは高齢者にとって非常に重要な「水分補給」について、簡単に説明します。 「高齢者はこまめに水分補給するように!」とよく言われますが、それは何故なのでしょうか?順を追って見ていきましょう。
高齢者には、どうして水分補給が必要なの?
高齢者の方々は、加齢とともに3つの変化がおこります。
水分を蓄えるための筋肉が減少してくる
体内の水分量が少なくなる
水分調整において重要な腎臓の機能が低下してくる
老廃物を排出するための尿量が多くなる
体の感覚が鈍くなり、のどの渇きも感じにくくなる
水分が必要でも、本人が気づかない
のどが渇いた時には既に脱水症状というケースもある。悪化すると意識レベルが低下し、昏睡状態、さらには死に至ることがある!
体に占める水分量の割合
加齢とともに高齢者の体は渇きやすくなっています。
高齢者にとって水分補給をする事は、脱水にならないためにも非常に重要なことなのです。
1日に必要な水分量ってどのくらい?
人間は1日に約2.5リットルの水分を排出します。
したがって、カラダに不足した水分を補うためには、1日に2.5リットルの水分摂取が必要となります。
水分補給用語の豆知識
不感蒸泄とは?
不感蒸泄とは、呼吸や皮膚から失われる水分の事を言います。寝ている間や、何もしていない時でも身体からは水分が排出されているのです。汗が流れていなくても水分は常に蒸発しているということです。
代謝水とは?
体内で食べ物をエネルギーに変えるときに水分が作られます。この水分のことを代謝水といい、人間が唯一作ることのできる水のことです。
水分補給の摂り方とポイント
ポイント1
こまめな水分補給
のどが渇いたと感じた時点で、かなりの水分が排出されているため、渇きを感じる前に飲むのが良い。
ポイント2
排出した分を補う
かいた汗の量や排出された尿の量を目安として、大量に飲まず、ゆっくりと飲むとカラダに負担をかけにくい。
ポイント3
飲料を選ぶ
脱水症状にならないためには、カラダのすみずみまでスムーズに水分がいきわたる飲料を選ぶと良い。
こまめに水分補給する事がとても大事です。
特に高齢者に対しては、周囲の人が気を配り、 定期的な水分補給を心がけましょう。
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